かわら美術館 [展覧会などの情報]

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先日、愛知県高浜市にある「かわら美術館」へ行ってきました。かわらが主役の珍しい美術館です。知立から碧南行きの名鉄に乗り、高浜港駅を降りると、「鬼みち」という道があるのですが、そこを歩いていくと迷うことなくたどり着けるところにあります。市をあげて美術館をアピールしているのか、いたるところでこの美術館までの距離を示す看板がみられました。

かわらの美術館には、日本の伝統的なかわら、デザイン性に富んだ鬼瓦、高浜市のかわらなどが展示、紹介されていました。世界史関連の、海外のかわらも展示されており、とても珍しいと感じました。撮影はできませんが、中国の戦国時代の「燕」のかわら、清のかわら、パガン朝遺跡のかわらなどを見ることができました。

そのほか、私が行ったときには山本良比古さんという方の展覧会が行われていました。とても細かく、日本や世界の著名な建造物を描き出した方でした。世界史で有名な建造物(万里の長城など)もありました。そこにいる人もそれぞれ個性的に描かれているので、その場所の空気も感じ取れるような作品が多かったです。

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ちなみに、高浜市はかわらのまちとして知られているということで、美術館へたどり着くまでに、以下のような風景を見ることができました。

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美術館のウェブページのアドレスです
http://www.takahama-kawara-museum.com/index.html

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古代への情熱 [展覧会などの情報]

世界史ファンの方だと、タイトルからシュリーマンかな、とお思いになるかもしれません。しかし、今回紹介したいのは、それではなく、静岡県立美術館で開催されている「古代への情熱」展です。

これは、近代の人々がローマを題材にして描いた作品を扱った展覧会です。古代ローマ時代の人々が描いたローマではなく、近代の人々が描いたローマです。それゆえ、サン=ピエトロ大聖堂や近代を生きる人々の様子もはからずも?画面に登場します。

作品としては、白黒の版画が多かったです。最初は物足りなく思えたのですが、白黒というのは形や様式に着目する点ではむしろ良いのかなとも思えます。また、細かい書き込みも見ることができます。

面白いのは、ローマの遺跡を描いているのですが、そこに近代の人々の日常も描かれていることです。例えば、遺跡によさりかかっているひと、遺跡の近くをかける馬車、遺跡の近くでだべっている人々の姿などを作品中で見ることができます。彼らは何を話しているのでしょうか?古代の偉大さでしょうか?それとも、遺跡はもはや日常風景の一部となっているのでしょうか?いずれにせよ、うらやましい風景です。

また、ローマの皇帝に関する遺物の絵も見ることができました。特に、テルマエ=ロマエにも登場するハドリアヌス帝の別荘のデザインなどがみられてよかったです。そうそう、昔このブログで紹介したユベール=ロベールの作品もありましたよ。


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岩瀬文庫 [展覧会などの情報]

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愛知県の西尾市にある、西尾市岩瀬文庫へ行ってきました。岩波文庫ではありませんよ。西尾市岩瀬文庫はなかなか珍しい(と思われる)古書籍の資料館です。

そこでは、日本の古来の書籍がどのような形態であったか、どのように書かれ、印刷されたのかなどをパネルと実物の展示によって紹介しています。例えば、巻物形式や折り畳み形式、ひもで綴じた和綴じなどが紹介されていたり、写本について解説されていたり、木版や活版などの印刷について紹介されていました。

さらに、レプリカですが、巻物や古書籍などを手に取ってみられるコーナーもありました。レプリカとはいえ、手触りや香りは古書のもののように感じられました。内容ばかりでなく、そういった感覚も本の魅力だと思います。

入場料は無料。名鉄の西尾駅から歩いて20分くらいだと思いますが、正確に測ってはいないので、ずれていたらごめんなさい。

なお、西尾は「三河の小京都」の異名を持つところだそうで、西尾歴史公園(昔の家、庭、城の櫓などがあり、コンパクトながらも見どころが多い)や、複数のお寺、古き良き街並みなども見ることができました。

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お城の一部

ウェブページのアドレスをはっておきます。
https://iwasebunko.jp/

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静岡県高校総合文化祭

グランシップ静岡で開催されていた、「静岡県高等学校総合文化祭」へ行ってきました。このイベントは、県下の文化部の生徒たちが、その日ごろの活動の成果を見せるものです。

大きくは、ステージ部門と展示部門に分かれています。展示部門では、絵画、写真、彫刻などの生徒の作品が、コメント付きで展示されていました。いろいろな作風のものがみられて、興味深かったです。

ステージ部門では、3時間にわたり、バトントワリング、郷土芸能、合唱、などさまざまな発表を見ることができました。バトントワリングは何と題材が「クレオパトラ」で、衣装もそろえて「世界三大美女」クレオパトラを表現していました。そのほか、静岡のワサビ栽培に関する発表や、澄んだ響きの外国語による合唱など、いろいろな普段触れることのないような芸にも触れることができました。

生徒たちの取り組みの成果を見ることができて、充実した一日になりました。ありがとうございました。
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人間国宝美術館 [展覧会などの情報]

車窓から見て、気になっていた場所があるのです。それが今回紹介する人間国宝美術館です。場所は湯河原駅から歩いて行けるくらいのところです。湯河原駅は、熱海駅から東へ一駅行ったところにある駅で、駅舎の「手の温泉?」が特徴的です。

少し前に、電車の窓から看板を見て、その不思議なネーミングに惹かれ、行ってみたいと思っていました。今回は、そこに行ってきたので、そのレポートをしたいと思います。

今回は、「顔」という企画展が開催されていました(2019年10月5日(土))まで。人を見た時、一番迫ってくるものが顔なのでしょうが、それぞれの画家が描く、それぞれの顔が展示されていました。ピカソが描いたキュビズム的な顔、ルノワールが描いた色彩鮮やかな顔、ルオーが描いた青髭の顔などが展示されていました。そのほかの作品も含めて、テイストは私の好きな感じのものが多かったです。

館内は最初は暗い感じがしますが、慣れてくるとかえって落ち着いて鑑賞できるようになる、と思います。私が行ったときは空いていました。展示作品はそれほど多くないが、かといって少なすぎるという感じは受けませんでした。

入館料は1000円です。サービスで抹茶とちょっとしたお菓子をいただけるのですが、それがとても恐ろしい。なぜというに、何十万円もする器抹茶を体験できるからです。カウンターにある恐ろしい値段が付いた器を1つ選ぶと、その器で抹茶を飲むことができます。多分とてもおいしい抹茶なのだが、私はお皿を落とさないことばかり気を付けていたことは秘密だ。

もしアートに興味があり、湯河原に行くようなことがあったら、立ち寄ってみてくださいね

ウェブページのアドレスを貼っておきます
http://www.nikobi.com
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トレイン&ミュージアム [展覧会などの情報]

今年も、駅に「トレイン&ミュージアム」のパンフレットがおいてありました。「トレイン&ミュージアム」とは「電車に乗ってミュージアムに行こう」というJRの企画です。そのパンフレットを持って企画に加盟している施設を訪れると、割引や景品プレゼントなどの特典を受けられます。

静岡市美術館ではパンフレットの提示でクリアファイルがもらえます。静岡県立美術館では、企画展が1200円から1000円へと割引されます。お得ですね。

パンフレットにはそのほか、静岡県西部から箱根に至るまでのいくつかの美術館が紹介されています。

ぜひ、駅で見かけたら手に取ってみてください。私は、夏休みにいくつかのところへ行ってみたいと思います。

企画のウェブサイト
https://jr-central.co.jp/news/release/_pdf/000039700.pdf

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小泉八雲記念館

地歴教員養成講座に参加するため、静岡大学へ行ってきました。このことは前の記事に書きました。その時に寄り道した場所について、今回は書きたいと思います。

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直接的に世界史に関係あるわけではありませんので、その点はご了承ください。その場所は、焼津にある「小泉八雲記念館」です。彼はギリシアに生まれた。その時の名はラフカディオ=ハーン。のちに日本国籍を得て、小泉八雲と名乗った人物です。ろくろ首や雪女といった妖怪の名前を聞いたことがあるかもしれません。そのような話を語った『怪談』の著者として知られる人物です。

しかし、この人物が焼津に住んでいたことがあるというのは、知りませんでした。

展示室はそれほど広くはありませんが、ジオラマや実物を通して彼が頃の住んだ頃の焼津を再現したコーナーや、彼の妻への手紙などが展示されていました。彼が焼津でとても人々に愛されたのだなぁということが伝わる記念館でした。

入館料は無料で、駅から歩いて15分くらいで、バスは駅から1時間に1本くらいでした。


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地歴教員養成講座

土曜日に、静岡大学(社会学部)で行われた、「地歴教員養成講座」に参加してきました。この講座は、いろいろなテーマで定期的に開催されているようで、教員を目指す方だけでなく、現職の方や、そのほか京見のある方は、どなたでも参加できるもののようです。研究者の方の講演や、現職の方の模擬授業、学生の模擬授業など、その時によって内容は異なるようです。

今回は、静岡茶に関連する諸問題が、講演と模擬授業を通して行われました。今回の講演は、興味深い「蘭字」の世界です。蘭字とは、日本から輸出されたお茶の箱に貼られたラベルのことです。前に、フェルケール博物館の記事で紹介したものです。

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こういうものです。

何が書かれているのか、どこに輸出されたのか、などをこの蘭字を通して読み取っていくことができます。直接世界史の授業で扱うのは難しそうですが、資料の読み取りや茶の世界史、貿易の話など関連するテーマで活用できそうです。

模擬授業は、高校の先生による静岡茶の貿易をテーマにした日本史と世界史の融合型の実践でした。輸出統計を読み、増減を歴史的背景から考察したり、自分で蘭字を描いてみたりといった興味深い活動が紹介されました。グラフの重要性や生徒が表現することの大切さ、面白さを再認識できました。

参加費は無料で、お菓子が出たりもするようです。機会があったら、また行ってみたいと思います。

ウェブページのアドレスを貼っておきます
http://www.hss.shizuoka.ac.jp/shakai/history/
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三重県立美術館 [展覧会などの情報]

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三重県立美術館へ行ってきました。特別展はこの時期は開催されておらず、常設展を見てきました。三重県立美術館は幻想的な作風のルドンなどの収集に力を入れているということを知ったからです。

常設展は300円で、二階部分での展示でした。日本画家の作家たちは、私は詳しく知りませんでしたが、いくつかの作品に感銘を受けました。夭折した画家野田英夫さんの「風景」という作品がその一つです。冬でしょうか、葉の落ちた木々が、二股に分かれた道を囲んでいる景色です。道の先に何があるかわからず、不安を掻き立てられます。また、坂本一道さんの位置関係が把握しずらい「バベル」という作品は、技巧的に見え、じっくり見るほど不思議な感覚が迫ってくる作品でした。トリックアート的です。

海外の作品では、前述したルドンのほか、ユトリロ、ブラマンク、ルオー、ルノワール等の作品が少しずつ展示されていました。またシャガールの青に出会えたことが大きな収穫の1つでした。

また、併設されている美術資料室もなかなかのものでした。各地の展覧会のパンフレットや閲覧用の資料がありました。なんとプリニウスの『博物誌』の翻訳本も置いてありました。

立地は、津駅から歩いて10分くらい、ほぼ1本道です。名古屋から快速みえで津駅まではだいたい1時間くらいです。

ウェブページのアドレスを貼っておきます
http://www.bunka.pref.mie.lg.jp/art-museum/index.shtm
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びじゅチューン

最近(でもないのか?)注目しているテレビ番組があります。Eテレでやっている5分間の短編の「びじゅチューン」という番組です。

いったいどんな番組なのでしょうか。

いろいろな美術作品から受けたインスピレーションに基づいて、曲をつけています。その曲(歌詞つき)が時にシュールなアニメーションとともに流されます。その後、絵の簡単な解説や発想のきっかけなどが解説されます。そして最後に、また前半と同じ曲とアニメーションが展開されます。しかし、解説後なので、見え方が変わるかもしれません。

世界史的な作品だけでなく、日本の名画、名作なども多く取り上げられています。絵画だけでなく、陶磁器、建築物なども対象になっています。

世界史系では、なぜか女神が温泉へと人々を導くという着想の「民衆を温泉に導く自由の女神」(原作はもちろんドラクロワの「民衆を導く自由の女神」)、タージ・マハルを擬人化した「LOVEタージ・マハル先輩」、ウイリアム=モリスの作品を題材にした「いちご泥棒 大脱走」などがあります。

美術史を体系的に扱ったものではありませんし、こってり解説しているわけでもありません。しかし、実際はどんな作品だろうとみてみたくなりますし、いろいろな美術に興味を持つきっかけになる番組だと思います。5分間というのも短くて、見やすい時間設定です。

放送時間は水曜日の午後7:55~8:00.Eテレです。再放送も何回かやっています。

ちなみに、この番組のDVD付の本も販売されています。

びじゅチューン! DVD BOOK

びじゅチューン! DVD BOOK

  • 出版社/メーカー: ポニーキャニオン
  • メディア: DVD



番組のウェブページ
https://www4.nhk.or.jp/bijutune/

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