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100万年前のプロメテウス [先史時代]

4月3日の静岡新聞の記事である。いまから100万年前に、アフリカで原人が火を使用したらしいという痕跡が見つかったようである。発見された場所は洞窟の中で、山火事の灰がたまたま洞窟に流れ込んだものではないと書かれていた(1)。

おそらく、その場所に一緒に見つかった石器や火の規模などから判断するのだろうが、自然の火か人工の火かの判断は私にはまったく難しいものであるように感じられる。まあ、そうであっても、もし確実なものだと結論されれば、大きな発見となるだろう。とはいえ、この時代であればおそらくは自然に発生した山火事などの火を棒などで運んで使用した、というような気もする。何か道具を使って起こしたとまで分かればもっとすごそうだ。

私は大学の頃は基本的に文献史料による研究を行っていたが、事実の確定というのもなかなか大変で、それだけでも大きな仕事となりうるものである。ましてはそこからどのようなことを導き出すかはなおさらである。われわれの教科書もこういった発見と、それを確定させる地道な研究の成果が詰まっているのである。

未来の生徒たちはどのような内容の教科書で勉強するのだろうか??



(1)『静岡新聞 朝刊』2012年4月3日

ちなみに、以下が静岡新聞のウェブ版である。
http://www.at-s.com/news/detail/100112252.html(4月4日時点)
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