古代への情熱 [展覧会などの情報]

世界史ファンの方だと、タイトルからシュリーマンかな、とお思いになるかもしれません。しかし、今回紹介したいのは、それではなく、静岡県立美術館で開催されている「古代への情熱」展です。

これは、近代の人々がローマを題材にして描いた作品を扱った展覧会です。古代ローマ時代の人々が描いたローマではなく、近代の人々が描いたローマです。それゆえ、サン=ピエトロ大聖堂や近代を生きる人々の様子もはからずも?画面に登場します。

作品としては、白黒の版画が多かったです。最初は物足りなく思えたのですが、白黒というのは形や様式に着目する点ではむしろ良いのかなとも思えます。また、細かい書き込みも見ることができます。

面白いのは、ローマの遺跡を描いているのですが、そこに近代の人々の日常も描かれていることです。例えば、遺跡によさりかかっているひと、遺跡の近くをかける馬車、遺跡の近くでだべっている人々の姿などを作品中で見ることができます。彼らは何を話しているのでしょうか?古代の偉大さでしょうか?それとも、遺跡はもはや日常風景の一部となっているのでしょうか?いずれにせよ、うらやましい風景です。

また、ローマの皇帝に関する遺物の絵も見ることができました。特に、テルマエ=ロマエにも登場するハドリアヌス帝の別荘のデザインなどがみられてよかったです。そうそう、昔このブログで紹介したユベール=ロベールの作品もありましたよ。


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