スカートの丈について [イスラーム]

最近、この手のテーマが多いが、ひとえに新聞記事に載っているからである。他意はない。

学校ではスカートが短いと何かと問題になるが、それ以上に大事になる場所もある。「短いスカートの人は立ち入り禁止だ」。インドのカシミール州で、観光客に対してそう告げられたという(1)。イスラーム系組織による警告である。

今回の問題は、ファッションの問題よりもむしろ、規範をとるか、利益を取るかの問題に焦点を当てたい。観光客は重要な収入源だから規制したくないという利益の立場と、肌を見せる服は好ましくないという規範(特に、イスラームとしては)のぶつかりあいである。

ミニスカートの是非はしばし置くも、宗教の教義と世俗の利害が対立することはしばしばある。

『新約聖書』にも、「行って、持っているものをすべて売り、貧しい人に与えなさい」「金持ちが天の国に入るのは、らくだが針の穴を通るより難しい」のように、世俗の利益を固守しようとすることを戒める記述が見られる。

確かに、宗教のもつ高い倫理性や文化が世俗的利益のしもべになるのは、寂しく貧しいことである。他方で、観光が重要な財源となる場合、その増減が死活問題というのもそのとおりだ。いろいろな文化が出会うところでは、新たな文化の生成がある一方、争いもある。

世界には限りないグレーゾーンが広がっている。黒か白かはそう簡単に決められない。幅ほろ句学ぶ必要があるのは、ひとつにはそのためだ。

おそらくありえない話であるが、もし丈の短いスカートをはくことを教義とするなぞの宗教があったらどうなるだろう?そしてもしその宗教に聖戦の概念があったら?恐ろしいことだ。

生徒の皆さんも、気をつけてください。


(1)静岡新聞 7月7日 朝刊


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