何も狙わずに、武器を投げると・・・? [オリエント・ギリシア・ローマ]

世界史を勉強した方は「十二表法」をご存知のことでしょう。古代ローマの法律の1つです。十二枚の銅の板に刻まれたため「十二表法」といいます。

世界史の授業では、ローマ最古の成文法であり、成文化によって貴族が勝手に法を解釈することを防ぐ意味があったというようなことを学んだのではないでしょうか。しかし、「平民がコンスルになる道を開いた」リキニウス=セクスティウス法などと比べて、その内容に触れることは少ないのではないでしょうか。

しかしながら、十二表法の内容はユニークであり、当時の社会や文化を創造させる豊かさに富んだものです。今日は、特にユニークなものやイマジネーションを掻き立てる内容を紹介したいと思います。なお、条文は「http://ch-gender.jp/wp/?page_id=2508」から引用した。
「樹木が隣人の土地に張り出した場合、樹木の所有者によって切除されないならば、その樹木の切断が許される。」

こういう条文を見ると、当時どのようなトラブルがあったのかがよくわかる。オリーブの木が地中海性気候からは想像される。

「平民を保護する貴族(パトリキ)がその平民をだました場合、その者は法の保護から除外される。」

身分闘争を経て、平民が力をつけてきた時代背景がよく見える。

「何かを狙うわけでもなく武器を投げた者は、雄羊1頭を支払うこと。」

これがちょっとよくわからない。街の中に投げられたような武器が散乱していたのだろうか?それとも武器を投げておいて「なにも狙っていませんでした」と言い訳するものがいたのか?

「市内で死体を焼いたり、埋葬したりしてはいけない。」

きっとそういうことがあったのだろう。恐ろしいことに。


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