センター試験 世界史B 第四問

第四問

問1 用語の意味をしっかり押さえているかが問われています。アッバース朝が弱ってきたころにできたファーティマ朝なので、自らもカリフを名乗っています。ただし、続くアイユーブ朝のサラディンは、スンナ派であり、アッバース朝のカリフの権威を尊重していました。

問2 アメンホテプ4世は、神官団に対抗するために、神官たちの神とは異なる神であるアトンの一神教を目指しました。それゆえに「独自の」なのです。

問3 現代史や、アラビア語など難しい選択肢が多いですが、幸いにも答えは比較的明快なイブン=サウードによるサウジアラビア王国建国です。サウードのアラビアだから、サウジアラビアなのです。今年はミスル(軍営都市)も出ていたので、アラビア語の用語も少し細かいところまで抑えておく必要があるかもしれません。

問4 ケベックは、フランス人による植民地です。それゆえ、現在カナダのケベック州ではフランス語が話されています。これは地理でも取り上げられる知識です。

問5 カタコンベとその機能については、過去にも出題例あり。ネロ帝やディオクレティアヌス帝がキリスト教を迫害したので、信徒たちは地下の墓にひそみ、そこで祈りを続けます。その時の地下の墓がカタコンベです。

問6 これは知らなかったのではないでしょうか。

問7 玄奘は一般的には三蔵法師として知られている人物です。ゆえに、彼が経典を持ち帰ったのはインドからです。彼のしるした『大唐西域記』もチェックです。

問8 基本的な用語を問う。「新文化運動」は20世紀前半の中国で、文学などを通して人々を目覚めさせ、外国の圧力と戦っていこうとした運動です。『新青年』を発行した陳独秀などが有名。上帝会は太平天国の乱を指導した洪秀全が作った組織。上帝とはまあ神のことだといえます。

問9 タキン党はわからなくても、フィリピンを支配した国はスペイン、そしてのちにアメリカ、ということからaが間違いだと分かる。フィリピンの独立運動の指導者としては、文芸を通して人々を応援し、盛り上げたホセ=リサール(彼の詩はネットで検索できるので、ぜひ読んでみてほしい)や独立の闘士アギナルドらが代表的。
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