講座の補足:「士は己を知るもののために死す」 [元までの中国]

今日の講座ではヤンシャオ文化から前漢までの中国の復習と演習を行いましたね。宿題もしっかりとやっておいてください。


人物
子譲(よじょう)・・・敵討ちの暗殺を行おうとした人。
智伯(ちはく)・・・・殺された子譲の主君。
趙襄子(ちょうじょうし)・・・智伯を殺したため、子譲に命を狙われた人。


さて、講座では春秋・戦国時代のエピソードを紹介しましたが、少しはしょったところがあるので、ここで改めて紹介しておきます。これらのエピソードは、司馬遷の『史記』(「刺客列伝」)によるものです。昔中国に子譲(よじょう)という人がいました。彼は、智伯(ちはく)という人物に仕えていました。戦争で智伯が殺されたので、敵討ちをしようとします。第一回目の暗殺は失敗に終わります。しかし、ターゲットの趙襄子(ちょうじょうし)もなかなか懐の広い人物で、敵討ちに生きる「かっこいい」子譲を見逃します。

しかし子譲は敵討ちをあきらめず、自分の顔をつぶし、のどをつぶし、まったく(妻も見分けられないほどの)別人となって趙襄子の元へ現れ、再び暗殺を実行しようとします。これも失敗するのですが、そこまで敵討ちに専心する理由を「士は己を知るもののために死す」と子譲はいいます。「男は自分の真価を認め、大切にしてくれたもののために命をかけるのだ」という意味です。その言葉に心を打たれた趙襄子は、自らの服を子譲に渡し、服を切らせます。すると、その服から血があふれたという・・・。

司馬遷の『史記』には、ほかにも自分の信じる道に生きた多くの人物が登場します。授業では項羽と劉邦を紹介し、范増や韓信などのエピソードなんかも簡単に紹介しましたが、興味深い人物がたくさん登場します。項羽と劉邦(楚漢戦争)については、司馬遼太郎の小説もあります。2年生の古典の教科書にもおそらく載っているはずですし、もしかしたら 始皇帝を暗殺しようとしたエピソードも載っているかもしれません。時間があったら、そういったものに目を通すのもよいかもしれませんね。

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とし

講座出たかったです
えりにゃとお仕事してました
えりにゃはイケナイ子です

タカトくんにご迷惑おかけしました
by とし (2011-06-14 21:47) 

morning-trap-ice

とし様へ
プリントありますので、ぜひ自習してがんばってみてください。今回から講座は新しいメンバーも加わりました。一同、とし様のお越しをお待ちしています。えりにゃさんも仕事がんばってください。多分えりにゃさんもいけない子ではありませんよ。
by morning-trap-ice (2011-06-14 22:27) 

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