迷宮レストラン [本の紹介]

今日は、ユニークな一冊『迷宮レストラン』(河合真理)を紹介したいと思います。

この本は、歴史上の有名な人物を取り上げ、その人物をモチーフにした料理を取り上げているという本です。人物の略伝、どうしてその料理にしたかのコメント、さらに料理の写真とレシピが載っています。

料理の選定方法は、その人物の伝記に出てくる食材、その人の出身地や生活地域の食材など考慮しています。しかしそれだけでなく、その人物の個性やエピソードに応じたメニューがあり、そこがまた面白いところとなっています。

例えばクレオパトラの場合は、「じゅうたんを巻き付けて自身を隠し、カエサルに会いに行った』というエピソードから、ぐるぐる巻きにした薄いパンというメニューが考案されています。これはユニークだと思います。そのほかクレオパトラの場合で言えば、ローマで前菜とされていた灰ゆで卵や、支配階級の好みであったらしいアナゴなどが使用されています。

その時代の食の傾向、人物のエピソードなどが面白い一冊です。本書には、クレオパトラだけでなく、玄奘(三蔵法師)、チンギス=ハン、ダーウィン、シェイクスピア、ナポレオンなどなどのメニューが登場します。さらに、変わったところではドラキュラ(ウラド公)、サンタクロース、シンドバッドのメニューもあります。

食文化、歴史、地理、いろいろな角度から味わえる本でした。


迷宮レストラン―クレオパトラから樋口一葉まで

迷宮レストラン―クレオパトラから樋口一葉まで

  • 作者: 河合 真理
  • 出版社/メーカー: 日本放送出版協会
  • 発売日: 2006/05
  • メディア: 単行本



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